ご乗車されるお客様の安全や、地域環境への配慮を考えて、バスには常に最新技術が搭載されています。例えば、排気ガスをクリーンにするシステムや、万一の衝突事故の被害を最小限に抑えるブレーキシステム、バスの走行映像を記録するドライブレコーダーなど。それら最新設備をバスに搭載するのも、私たち整備士の役目です。そのため、昔のようにスパナやモンキーレンチといった工具が使えれば良いわけではなく、IT関連の知識も必要になってきました。だからこそ日々、先輩から技術を学び、スキルアップしていく努力が大事なんですよね。1人前になるのに10年はかかると言われる世界ですが、その分、身に付くスキルは多いです。
名阪近鉄バスが創業から85年以上も守ってきた“安心して乗れるバス”。これからも安全を守り、快適な乗り物に進化させていく役目が、整備士にはあります。街で走っているバスを見るたびに、自分の仕事に誇りを持てるように腕を磨いていきたいです。
整備士経験が無かった私は、入社後の半年間は整備士学校に通って、整備士資格を取得することから始めました。バスの整備が一般乗用車と異なるのは、エンジンやエアブレーキ、サスペンションなどが巨大で、1つ1つの部品も大きく重いこと。だから、ネジを締めるのも大掛かりで、力仕事だったりするのです。しかし、1本のネジの締め忘れが、走行中のバスの異常事態へとつながることもあるため、気が抜けません。その点は常に緊張感があります。
名阪近鉄バスでは、安全な整備をモットーにしているので、入社後の教育研修も丁寧です。まずは工具の名称や使い方を覚えることからスタートし、徐々にタイヤの着脱や車検のチェックと、作業の難易度を上げていきます。業務は4~5名のチームで手掛けていくので、不明点があればいつでも教えてもらえる体制もバッチリです。ベテランの整備士になると、バスの症状を見て瞬時に効率の良い作業手順を判断し、部下への指示ができるようになります。私もそんな整備士を目指したい。日々焦らずに、スキルアップを図っていきます。
※個人情報保護の観点から、社員名は仮名となっています。